・離れかけた心に大声は届かない
「離婚したい」と人生の伴侶に言われて、のんびりと落ち着いていられる訳がありません。
思わず「どうして!」と声を荒げてしまうこともあるでしょう。
突然の宣告を受けたその時は仕方がないかも知れませんが、その後の話し合いや日常生活において、大声を上げるのはよいことではありません。
相手は離婚を考えている時点で、あなたから離れようと考えているということです。
威圧的な大声や態度は相手を怯えさせ、心をより逃がしてしまうばかりで繋ぎ止めることはできないのです。
むしろ相手は心を閉ざしてしまい、本当に伝えたい言葉が届かなくなってしまいます。
離婚を阻止するのに必要とされるのは、感情的な勢いではなく冷静に話し合う忍耐力なのです。
・荒げた声は「拒絶」に感じられる
とはいえ、離婚を回避するべく話し合っていると意見の食い違いから語調が荒くなってしまうことも時にはあるでしょう。
話し合いにおいて相手に威圧感を与えるような声の調子で話すということは、相手には「拒絶」として受け止められてしまいます。
異なる意見を受け入れるつもりがないという表明になる「拒絶」を感じた相手は、その「拒絶」を拒絶するべく強い語調を返してくるか、その意見を伝えるのを諦めるかの選択をすることになります。
そのいずれも夫婦関係の回復に良く働きかけることはありませんし、そういったことを繰り返すうちに最終的には話し合いの場すら持てなくなることも…。
それでは離婚を避けるのが難しくなってしまいます。
・一呼吸置いて言葉を出そう
離婚について話し合う中で心の動きを自制するというのはなかなか難しいことですが、普段から語調が強くなりがちな自覚がある場合には発言の前に一呼吸置くことが大事です。
相手の言葉に対して瞬間に思いついた返答を勢いのまま返すと、どうしてもその言葉に付随した感情的な部分が見えてしまいます。
返答を返す前にひとつ息を吸って吐き、その呼吸の間に今口に出そうとしている言葉を頭の中で推敲してみましょう。
その言葉で相手を威圧しようとしていませんか?
その言葉は不要な勢いを含んでいませんか?
そうやって返事ひとつひとつを丁寧に返すことで声を荒げることなく、建設的な話し合いをすることができ、結果的には相手に「この人とは話し合う余地がある」と思ってもらうことができるのです。
・難しい場合には手紙やメールなどでも
相手を目の前にしてどうしても感情を抑えることが難しいと思われる場合には、手紙やメールで意思疎通を図るのも効果的です。
自分の伝えたいことを文章にすることで、改めて自身の考えを振り返ることができますし、相手も繰り返し読み返してゆっくり考える時間を持つことができます。
ただ、やり取りにある程度時間がかかってしまうことと、ひとつひとつのやり取り自体が一方的な発言になってしまいがちなので、読んだ相手に大きく負担をかけないようなよりいっそうの言葉の配慮が必要です。
いずれの方法を選ぶにせよ、話し合いで相手が求めているのは「離婚したくない理由」ではなく、「離婚しないためにできること」であることを忘れてはいけません。
大事なのは相手の心を尊重すること。
【プロ心理カウンセラーの離婚を回避する方法】